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低炭素社会実現へ、都市大からの回答　水素ハイブリッドトラックの開発に成功

＜東京都市大学　研究TOPICS　2010年11月＞

低炭素社会実現へ、都市大からの回答。水素ハイブリッドトラックの開発に成功。

　地球環境保護、化石燃料に代わるエネルギーの必要性から新たな動力源で動く自動車が開発、市販されていることは報道等でご存知のことと思います。

　東京都市大学では、前身の武蔵工業大学時代より30年以上にわたり水素燃料エンジンを搭載した自動車の研究を行ってきましたが、今回、新たに本学総合研究所所属 伊東明美准教授を中心に、日野自動車株式会社の協力のもと、既存のハイブリッドディーゼルトラックをベースに、水素燃料エンジンを搭載した水素ハイブリッドトラックの開発に成功しました。

改良により、ベースエンジン比90％の最大出力と低速トルクの向上を実現

　水素燃料エンジンは、水以外の排出物を出さない環境に優しい技術として、化石燃料を使用するエンジンに代わり、トラックやバスなどの商用車での実用化が期待できる代替機関として注目されています。本学では2009年4月に、後述する水素燃料エンジン搭載バスを開発、国内初の公道走行を実現しており、このバスによる実証試験等により明らかになった分析結果や課題を活かし、新たに水素エンジンとモーターを動力源とする水素ハイブリッドトラックの開発を行ってきました。

　今回、開発した水素ハイブリッドトラックは、日野自動車株式会社の日野デュトロ ハイブリッド（排気量：4,009cc）をベース車両とし、ハイブリッドシステムを採用することにより低速トルクを向上させるとともに、点火システムの変更により高回転時の出力向上と耐久性の確保を実現しました。同トラックは、ディーゼルエンジンを搭載するトラックと同等の動力性能を有し、宅配便や資源回収車等の幅広い用途に使用可能です。

クリーンな排ガス、低騒音を活かし市街地や環境保護区域での活躍が期待される

市販車からの改造は最小限に留められ、その作業は学生が中心となって進められた（写真はシリンダーヘッド周り）

「環境意識の向上と、実学を体験させることで学生の教育にも有効」と語る本学 総合研究所 伊東明美准教授（左）

 

東京都市大学 水素ハイブリッドトラックの開発に成功！ 【2010 年11月】

東京都市大学と改称して初めての取り組みとして、2009年4月、水素燃料エンジンバスの公道走行を実現。

　東京都市大学と改称して初めての入学式当日（2009年4月3日）、本学は水素燃料エンジンを搭載するバスを発表し、ナンバープレートを取得した水素エンジンバスとして、国内初となる公道走行を実現しました。以降、将来的な実用化に向け、環境交通社会実験協力のため丸の内～銀座～日本橋周辺での循環走行や、水素エネルギーの研究を中心に連携を図っている国立大学法人室蘭工業大学の協力のもと、水素タウン構想を掲げる室蘭市内での走行実験を行いました。そこで得られた実証データは、2010年11月に発表した「水素ハイブリッドトラック」の開発に活かされています。

武蔵工業大学から東京都市大学に改称して初めての入学式当日に発表

「都市大ブルー」に彩られた車体は、包括連携する多摩美術大学の学生によるデザイン

環境交通社会実験協力のため、丸の内～銀座～日本橋周辺を循環走行

戦略的連携支援事業により連携する室蘭工業大学の協力のもと、室蘭市内での走行試験の模様

 

東京都市大学 水素燃料エンジンバスの開発に成功 【2009年4月3日発表】

東京都市大学（旧 武蔵工業大学）　水素自動車研究開発の歩み

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【関連するリンク先】

■水素ＨＶトラック及び水素燃料エンジンバスに関する記事の新聞等メディアへの掲載状況

■東京都市大学が開発した水素ハイブリッドトラックが横浜市水道局の飲料水「はまっ子どうしThe Water」を配送し、実証走行を実施

■東京都市大学付属小学校の児童78名、東京都市大学が開発した水素燃料エンジンバス乗車体験

■東京都市大学 水素ハイブリッドトラックの開発に成功（プレスリリース）
■東京都市大学公式サイト
■東京都市大学 総合研究所 自動車エンジン研究室

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