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東京都市大学が開発した水素ハイブリッドトラックが横浜市水道局の飲料水「はまっ子どうしThe Water」を配送し、実証走行を実施
〜水素ハイブリッドトラックが水を運びエコを推進〜
東京都市大学(東京都世田谷区 学長:中村 英夫)では、2012年2月21日(火)から約1年間、本学が開発した「水素ハイブリッドトラック」(2010年11月、車検取得)を、横浜市水道局(局長:土井 一成)の飲料水「はまっ子どうしThe Water」の配送車として、実証走行試験を実施します。今回、市街地での走行データなどを今後の研究開発に活用していく予定です。なお、今回の取り組みは、本学と連携・協力に関する基本協定を締結している同局との連携事業の一環となるものです。
水素ハイブリッドトラックは、水素燃料エンジンとモーターを動力源とし、電気と化石燃料を併用する日野自動車株式会社のハイブリッドディーゼルトラックをベースに、本学が企業との共同研究により2010年11月に開発しました。ディーゼルエンジンを搭載するトラックと同等の動力性能を持ち、宅配便や資源回収車などへの実用化に向けて、2010年11月以降、北海道室蘭市内での実証走行試験等を実施しており、国内外から注目を集めています。
「はまっ子どうしThe Water」は、「横浜の水道水の美味しさをPRし、水道事業への理解を深めてもらうこと」を目的に、横浜市の水道水源である山梨県道志村の川から採水した同市の公式飲料水です。2003年より販売を開始し、昨年度は約204万本(500mlのペットボトル換算)を売り上げました。
本学と同局では、2011年2月に連携・協力に関する基本協定の締結後、相互の持つ技術やノウハウを活かし、人材の育成、学術研究の向上及び水道事業全体の発展に取り組んでいます。また、締結以前から「相模川における水質汚染物質の到達時間調査」や、「横浜市水道局老朽管改良(耐震化)計画策定委員会」、「神奈川県内水道事業検討委員会」委員などの連携協力を図っていました。なお同局では、環境保全を促進するため、2012年2月10日(金)より、電気自動車9台を全地域サービスセンターに導入しました。
本学では、水以外の排出物がない環境に優しい車として、1970年より水素燃料エンジンを搭載した自動車の研究開発に取り組んでおり、2009年4月には水素燃料エンジン搭載バスの国内初の公道走行を実現しました。(詳細、別紙参照)今後も本学では、水素自動車の研究開発に取り組み、低炭素社会の実現に向け、化石燃料代替エネルギーの導入の促進を図るとともに、同局と連携事業を展開し、環境保全の促進に取り組んでいきます。
東京都市大学
水素ハイブリッドトラック 運用概要
■貸借期間:2012年2月17日(金)〜2013年2月16日(土)【1年間】
■運用方法:横浜市水道局が販売する飲料水「はまっ子どうしThe Water」の運搬を主に行い、その運行データを本学が研究開発に活用。
■運行ルート:みなとみらい地区を中心とする横浜市内
東京都市大学
水素ハイブリッドトラック 仕様概要
■サイズ:全長6290mm、全幅2195mm、全高2920mm
■排気量:4,009cc
■最大出力:93kW@2500rpm(126PS)
■最大トルク:320Nm@2200rpm
■圧縮比: 12:1
■車両重量:3640kg(積載重量:2000kg、車両総重量:5750kg)
■エンジン:ハイブリッドシステム搭載直列4気筒水素エンジン
■ベース車両:日野自動車製小型ハイブリッドトラック「デュトロ」
【水素燃料エンジンバスからの改良点】
●低速トルク不足をハイブリッドシステムにより解消
トルク不足が感じられた低速域をモーターによりアシストすることで、力強い加速を実現。モーターに使用する電気は、ブレーキ時のエネルギー回生によりバッテリーに蓄積。
●点火システムの変更により高回転時の出力向上と耐久性確保を同時に達成
従来のトランジスタ式点火方式+対策ケーブルに変わりCDI方式を採用することで、バックファイヤを抑制し、高回転時の出力をより向上させることに成功。さらに耐久性が課題であった対策ケーブルが不要になり、点火系の耐久性を大幅に向上。
【関連するリンク先】
- 東京都市大学が開発した水素ハイブリッドトラック及び水素燃料エンジンバスに関する記事が新聞等メディアに掲載されました
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〜本件に関するお問い合わせ先〜
東京都市大学 社会連携課 担当:大堀
TEL:03-5707-0104(代表)